Trans Europe Express


フランス、ドイツなどヨーロッパの旅の話題を中心に、映画、音楽、ダンス、アート鑑賞記録も。
by AngeBleu
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

ベルリンの旅 '08 12月(9)ベルリン国立歌劇場 マラーホフ『カラヴァッジョ』

b0163474_18322028.jpg

「マラーホフ、ベルリン国立歌劇場芸術監督に就任」。2002年にそのニュースを聞いたとき、喜ばしく思ったと同時に、彼が踊りをやめる日が近づいたのではないかと危惧した。彼はその後も、以前と変わらぬペースで来日してくれたが、その踊りはどこか精細を欠き、ときには疲れを感じさせるものとなっていた。「永遠の少年」「永遠の王子様」だと思っていたマラーホフも、もう40歳。かつてのように、「この世のものならぬ」オーラで私たちを幻惑してくれることはもうないのだろうか……。

そういうわけで、あまり期待せずに出かけた『カラヴァッジョ』。「実はあまり出番ないんじゃないの?」「踊りより演技の部分のほうが多いのでは?」……なんて思っていたが……。うれしいことに、それは無用の心配だった! マラーホフほぼ出ずっぱりだし、彼の肉体美を最大限引き出す振付がすばらしい。王子様でも少年でもない、新たなマラーホフの出発を感じさせる舞台だった。

バイセクシャルで、恋人の男性を殺し、逃亡の果てに38歳で生涯を閉じた画家カラッヴァジオ。この画家の孤独でナイーブな魂を演ずるのに、今のマラーホフほどふさわしい人はいないだろう(ただし、カラヴァッジオがバイセクシャルという史実はなく、このストーリーは多分にデレク・ジャーマンの映画『カラヴァッジョ』の影響を受けているようだ)。闇の中に浮かび上がるひとつひとつのポーズの美しさ、男性とのパ・ド・ドゥの悲痛なエロティシズム……。まさにマラーホフにしか表現できない世界。

ポリーナ・セミオノワの貫禄にも驚いた。マラーホフが初めて日本に連れてきたときは、まだ幼さが抜けない少女という感じだったのだが……。5年もたたないうちにこんなに強靱な表現力をもつダンサーに成長するなんて。今一番注目したい女性ダンサーだ。

b0163474_183237100.jpg
すっかり役に入り込んでしまったマラーホフ。カーテンコールのときも、“あっち側”にいってしまった表情のままだった。

※4月16日、19日、23日にも公演があります。お見逃しなく!
[PR]
by AngeBleu | 2008-12-14 20:28 | ベルリン'08 12月

最新のトラックバック

コンクリートになったオス..
from ベルリン中央駅
オランジュのシャンブル・..
from Trans Europe E..
『素顔のベルリン』が完成..
from ベルリン中央駅
マラーホフの『カラヴァッ..
from Trans Europe E..

検索

ブログパーツ

汗と脂肪の関係

ファン

ブログジャンル

画像一覧