Trans Europe Express


フランス、ドイツなどヨーロッパの旅の話題を中心に、映画、音楽、ダンス、アート鑑賞記録も。
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知られざるフランスの美術館(1)コンデ美術館(シャンティイ)

イタリア・ルネサンスの絵画を見るなら、もちろんイタリアに行くのが一番ですが、なかには、フランスでしか見られないイタリア絵画もあります。
たとえば、ルーヴル美術館にあるレオナルドの『モナ・リザ』は、過去に2回(アメリカと日本)貸し出されたことがありますが、今後は二度と外国に出ることはないだろうといわれています。
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パリ近郊のシャンティイ城にある「コンデ美術館Musee Conde 」も、所蔵作品の貸し出しを一切行っていません。ここは、19世紀の貴族オーマル公の城とその中のコレクションがまるごとフランス学士院に寄贈されてできた美術館ですが、オーマル公は寄贈にあたって「展示方法を決して変えないこと」「決して他所に貸し出さないこと」という条件を出したのです。
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そういうわけで、この美術館に入るとまず、その古めかしいスタイルの展示方法に驚かされます。普通の美術館のように、年代順、作者別に飾るのではなく、オーマル公の美的趣味のまま、壁一面にびっしりと大小の絵が飾られているのです。19世紀の絵画の飾り方がわかる生き証人として、とても興味深いです。

さらに驚くべきなのは、展示されている作品。この作品がこんなところに?というような名作がいっぱいあるのです。なかでも美術館の至宝といえるのが、ピエロ・ディ・コジモの『シモネッタ・ヴェスプッチの肖像』。
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シモネッタ・ヴェスプッチは、ロレンツォ豪華王の弟ジュリアーノ・メディチの恋人で、フィレンツェで一番とうたわれた美女。1476年にわずか23歳の若さで亡くなってしまったこともあり、後の世までも詩人や画家の想像力をかきたてました。ピエロ・ディ・コジモは1462年生まれなので、彼が実際のシモネッタを知っていたとは思えません。これは、想像の中の理想の美女なのでしょう。首に巻かれた蛇や、空に広がる暗雲など、不吉なものが描かれているにもかかわらず、シモネッタの顔はどこまでも晴れやかです。姿かたちの完璧な美しさはもちろんですが、その表情の不思議な明るさに心ひかれます。彼女は何を見つめているのでしょうか。『モナ・リザ』もそうですが、なぜかは説明できないけれど、時代を超えて人の心をひきつける魅力をもつ絵があります。この作品もそのひとつだと思います。

また、コンデ美術館には、ラファエロの絵が3点あります(『三美神』『ロレッタの聖母』『オルレアンの聖母』)。ラファエロを3点も所蔵するフランスの美術館は、ルーヴル以外ではもちろんコンデ美術館だけ。はじめて『三美神』を見たときには、その小ささに驚きました。まさに17センチ四方の中の小宇宙です。
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シャンティイ城/コンデ美術館への行き方
パリ北駅から列車で約30分のChantilly-Gouvieux下車。駅からシャンティイ城へは森を突っ切る小道を歩いて徒歩30分。お城の前で停まるバスも出ているそうですが、私は乗ったことがありません。
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by AngeBleu | 2009-05-22 18:08 | フランスところどころ

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