Trans Europe Express


フランス、ドイツなどヨーロッパの旅の話題を中心に、映画、音楽、ダンス、アート鑑賞記録も。
by AngeBleu
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カテゴリ:南仏プロヴァンス( 23 )

ヴナスク~フランスで最も美しい村

「フランスで最も美しい村」のひとつ、ヴナスクVenasqueを訪れました。カルパントラから約12km。両側に果樹園の広がるのどかな田舎道を走っていると、岩山の上に小さな村が見えてきます。
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ヴナスクの歴史は古く、紀元前1世紀頃にはすでにローマの街道を見下ろす要塞の町が築かれていたといいます。中世には、カトリックの重要な都市となり、司教座が置かれていたこともありました。
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もとはカテドラル(司教座聖堂)があった場所に再建された小さな教会。中には、15世紀アヴィニョン派の画家による素晴らしい『キリスト磔刑図』があります。また、裏手にある洗礼堂は、6世紀のもので、フランス最古の宗教建築のひとつとされています。
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村のメインストリートの両側には、丁寧に修復された古い家々が並んでいます。
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そのうちの何軒かは、かわいらしいシャンブル・ドットになっていました。
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村のまんなかにある泉水広場(Place de la Fontaine)。この広場に面したところに、ちょっといい感じのレストランを見つけました。その日はすでにほかのレストランに予約を入れていたので食べることはできなかったのですが、お願いして中だけ見せてもらいました。
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古い街並みに溶け込んだ外観からは想像できないモダンな内装です。
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泉水広場を見下ろす窓際のテーブルは「カップルにおすすめ」とのこと。値段がとてもお手頃なうえ、なんと日本人のサービススタッフがいるので、フランス語がわからなくても安心してフランス料理が楽しめそうです。
Côté Fontaine
Place de la fontaine 84210 Venasque
Tel:04 90 66 64 85

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村の外側には、中世の城壁が一部残っています。壁の最も古い部分は、紀元前2世紀にさかのぼるのだとか。人口1000人にも満たない小さな村に、こんなに多くの歴史遺産があることに驚きます。「美しい村」とは、ただ外観が美しいだけでなく、古いものを大切に守る心を持った村に与えられる称号なのですね。
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城壁横のテラスからは、深い緑に覆われたカルパントラ平野とヴァントゥー山の素晴らしい眺望が得られます。同じ風景をローマ時代の人々も眺めていたのかと思うと、ちょっと胸が熱くなりました。
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by AngeBleu | 2011-07-16 01:19 | 南仏プロヴァンス

おいしいものを探しにカルパントラへ(2)

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昔ながらのプロヴァンスの田舎っぽさが残る町、カルパントラの街角で、ちょっとおしゃれな外観のお店を見つけました。「パティスリー・ジュヴォー」。東京(広尾)にもお店がある人気のパティスリーの本店は、なんとここ、カルパントラにあるのです。
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きれいなケーキが並ぶショーケース。
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カルパントラに似合わず(?)かわいらしい装いのお菓子がいっぱい。
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素朴な木の実のタルトもおいしそう。
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日本でも人気の「J」のマークが入ったチョコレート。

サロン・ド・テもあるので、お茶を飲みながらゆっくりお菓子を楽しめます。でも私たちはお昼ごはんでお腹いっぱいだったので、それはパス。「夜のデザート用に」と、信子さんがケーキを買ってくれました。
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私が選んだのはこれ。ピスタチオのクリームをはさんだミルフィーユです。素朴でありながら、甘さ控えめでとても洗練された味でした。

Jouvaud
40 r Evéché 84200 CARPENTRAS

カルパントラでもうひとつ見つけたおいしいもの。それは、チーズです。
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ユダヤ教会のある広場に面したチーズ専門店。おいしそうなのがいろいろ並んでいます。「この地方のチーズでおすすめのものはどれ?」と聞くと、これを勧めてくれました。
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山羊のチーズ、2種。左がle sain gens、右がpicodon。いやー、感動的なおいしさでした。どちらも、それぞれに。ミルク感たっぷり、とろとろとろける食感がたまりません。もともと山羊のチーズは好きなほうですが、今まで食べたどのチーズよりもおいしかったです。食べ頃もちょうどよかったのでしょうね。これを食べるために、またフランスに行きたいと思うくらいです。ちなみにお値段は、どちらも3ユーロ以下でした。

Vigier Auguste
23 Place Maurice Charretier - 84200 Carpentras
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by AngeBleu | 2011-07-10 20:58 | 南仏プロヴァンス

おいしいものを探しにカルパントラへ(1)

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マザンの民宿「スカラベ」の前から見たヴァントゥー山。
ヴァントゥー山は、プロヴァンス地方の最高峰。アヴィニョンに住んでいた頃から、この山を眺めるのが好きでした。この山を見ていると不思議に心が落ち着きます。

夏はどこも観光客だらけになるプロヴァンスですが、ヴァントゥー山周辺のこのあたりはいつも静か。プロヴァンスに来るたびにお世話になる民宿「スカラベ」も、周りは本当になーんにもないところです。でも、おいしい空気と青空とまぶしい緑があるだけで、人は幸せになれるということがしみじみわかります。あ、あと、おいしい食べものも必要ですね! というわけで、宿の奥様、信子さんと一緒に、マザンから一番近い町、カルパントラまで買い物に出かけました。

カルパントラはローマ時代にはすでに商業の中心地として栄え、中世にはヴナスク伯爵領の首都だったこともある由緒ある町です(ヴナスク伯爵領というのは、フランス国内にあったローマ教皇領の飛び地)。アヴィニョンに教皇庁がやってきた14世紀には、教皇もたびたび訪れ、それはそれは賑わったとか。そんな華麗な歴史をもつわりには、現在のカルパントラは、はっきり言ってぱっとしない、ただの田舎町です。
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教皇クレメンス5世が建てたサン・シフラン大聖堂。南仏ゴシックの代表作…とガイドブックには書かれていますが、うーん、そうか? いろいろな様式の寄せ集めで、中途半端な感じです。
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サン・シフラン大聖堂の裏側にある、町に唯一残るローマ遺跡の凱旋門。言われなければそれとわからないほど、地味なたたずまい。
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19世紀のパッサージュ(アーケード付き商店街)が残っています。南仏では珍しいですね。ここはなかなか雰囲気がいいのですが……
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並ぶのは、流行とは無縁の、さえないお店がほとんどです。
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日差しが降り注ぐ小さな広場があるのは、ほかのプロヴァンスの町と同じ。

カルパントラは観光地というよりも、プロヴァンス中の農作物が集まる市場町。なにしろ周囲は見渡す限りの肥沃な農地ですからね。有名なのはコート・デュ・ヴァントゥーのワインやトリュフ。それにイチゴの名産地でもあります。そのイチゴを使ったキャンディー「ベルランゴ」がカルパントラの名物です。信子さんいわく「これを食べたらほかのキャンディーは食べられない」。
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たしかに、果汁味たっぷりでほんのりミントの風味が利いて、とても美味でした。形もかわいいので、おみやげにぴったりですよ。

カルパントラでの“おいしいもの探し”。まだまだ続きます。
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by AngeBleu | 2011-07-09 22:04 | 南仏プロヴァンス

カランクハイキング

久々のフランス出張。パリでのお仕事をさっさと済ませたあとは、南仏にひとっ飛びして、バカンスを楽しみました。といっても、1週間ほどのプチ・プチ・バカンスですが。

「きれいな風景を見ながらハイキングしたい」という私のリクエストに応えて、エクス・アン・プロヴァンスに住む友人が連れて行ってくれたのがカシCassisのカランク。「カランクCalanque」とは、フランス語で「入り江」のこと。マルセイユから隣町のカシにかけて、20kmにも渡って、切り立った断崖に囲まれた入り江が続いています。いわば地中海のフィヨルドですね。

暑くなる前に歩いたほうがいいというので、朝7時に起きて出かけたのですが……。暑くなるどころか、曇っていて肌寒い日でした。海がきれいに見えるかどうか心配……。

まずは、カシの町から一番近いカランク、ポール・ミューPort Miouへ。
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細長~い入江が天然のヨットハーバーになっています。

ここから次のカランク、ポール・パンPort Pinへ向かう道に入ると、そろそろハイキングらしくなってきます。
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海を見ながら歩くのは本当に気持ちいい! しかしその後、朝から曇りがちだった空がさらに暗くなり、ゴロゴロと雷まで鳴り出しました。そしてついに雨が!! 引き返すか、続けるか? 迷った末に、そのまま進み続けることにしました。友人は「濡れた岩で滑るのが怖い」とあまり乗り気ではなかったのですが、私は次回いつ来られるかわからないし、もし引き返して、あとで晴れてきたら後悔すると思ったのです。

幸い、激しい雨は15分ほどで収まり、濡れた岩で滑って転ぶこともなく、無事ポール・パンのカランクに到着。
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曇り空の下だというのに、海の色がこんなに美しいのが不思議です。

ポール・パンからはちょっときつい山道が続きます。息をきらしながら歩くこと1時間ほどで、アン・ヴォーEn-Vauのカランクを見下ろす断崖の上にたどりつきました。
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エメラルドグリーンの水の色が疲れを忘れさせてくれます。絶妙の配置で白い船が浮かんでいて、まさに一幅の絵のよう。
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なんという絶景! 入り江の奥にある小さな砂浜で泳いでいる人もいます。ここから歩いて降りて行ったのでしょうか? 写真ではわかりませんが、ロッククライミングをしている人も見えました。
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いつまでも眺めていたくなります。この景色を見ながら、お弁当を食べれば最高だったのですが……。私たち、サンドイッチはおろか、水を買ってくることも忘れてた(^^;) 帰りは下りで楽だったけど、喉が渇く、渇く。

往路は2時間半(雨による停滞時間含む)、帰路は1時間半ほどだったでしょうか。以前、カシの港から出るカランク巡りのクルーズ船に乗ったことがありますが、断崖上から見下ろす眺めのほうがずっと素晴らしいです。往復4時間かけて行く価値あり! 

昼食は、ハイキングコース入口の駐車場近くの「Presqu'il」というレストランで。
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眺めがよくてなかなかおしゃれな雰囲気でした。
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からからに渇いた喉をうるおしてくれたカシの白ワイン。

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レストランから出てすぐの海岸で、大胆に寝そべっていた女の子たち。「そういえば最近トップレスって見ないよね」「もう流行らないのかもね」なんて会話をしたばかりだったのに……。今も健在のようです。

午後になって本格的に雨が降り出し、稲妻に追いかけられるようにしてエクス・アン・プロヴァンスまで帰りました。あとで聞けば、その日の午後、カランクを歩いていた高齢の夫婦が落雷に遭って重傷を負う事故があったそうです。早めに行動しておいてよかった……。
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by AngeBleu | 2011-07-03 00:03 | 南仏プロヴァンス

ニース「LAC」のチョコレート

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南仏ニースの友人から、素敵な贈り物が届きました。宝石箱のようなチョコレートの詰め合わせ。ニースの有名ショコラティエ「LAC」のチョコレートです。
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大好きなプラリネやヌガー、南仏のアーモンドペーストやゲランドの塩入りのものなどなど。一粒口に含むごとに、うっとり。なんとも幸せ~~な気持ちになります。

「LAC」は、ニースで一番おいしい!と評判のパティスリー・ショコラティエ。こちらは一昨年の冬に行ったときの写真です。
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チョコレートだけでなく、ケーキもおいしそうなのがいっぱい。旅行中だったので買えなかったのが本当に残念でした。マカロンもとてもおいしいとのことです。

もうひとつこのお店のいいところは、店員さんが皆とてもフレンドリーで感じがいいこと。「どんな味が好き? 相談に乗るから何でも聞いてね!」と元気よく言ってくれます。ついでに、20歳くらいのカワイイ店員さんは「日本のマンガ大好き。いつか日本で働きたいの!」なんて言ってました。

Patisserie et Chocolatier LAC
18 rue Barla 06300 Nice
http://www.patisseries-lac.com
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by AngeBleu | 2011-02-11 17:03 | 南仏プロヴァンス

オランジュの町を歩く

「Villa de l'Arc」に泊まった翌日、オランジュの町を少し散歩しました。

オランジュはふたつの古代ローマ遺跡で有名です。

ひとつは、Villa de l'Arcの前にある凱旋門Arc de Triomphe
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門の建つ道は、ローマ時代にアルルとリヨンを結ぶ軍用道路として築かれました。その道が今もフランスの南北を結ぶ幹線道路、国道7号線として使われています。バカンスシーズンともなれば、パリから地中海岸に向かう車で大渋滞になります。その排気ガスのせいで、凱旋門は真っ黒に汚れていたのですが、去年1年ほどかけて大掃除が行われたそうです。おかげで今はこのとおりきれいになって、表面の彫刻もより見やすくなりました。ガリアでの戦闘のようすを描いた彫刻は、2000年前のものとは思えないほど生き生きとしています。

もうひとつの古代遺跡は、古代劇場Theatre Antique
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現存する古代ローマの劇場の中で、一番保存状態のいい劇場として知られています。劇場が築かれた1世紀といえば、日本はまだ弥生時代。その頃すでにプロヴァンスではこれほどの大建造物が築かれ、1万人の市民が演劇を楽しんでいたのですからねえ。驚かずにはいられません。夏の音楽祭ではこの劇場でオペラやコンサートが上演されます。
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舞台壁の裏側はこんな感じ。民家が密集する旧市街の真ん中に、高さ36m、幅103mという巨大な壁がそそり立っています。
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オランジュの市庁舎前の広場。真冬でも外のテラス席でお茶できるのは、さすがプロヴァンス。オランジュは、アルルやアヴィニョンなどに比べると、観光地らしい華やぎはあまり感じられません。レストランやおみやげやさんなど観光客目当てのお店も少ないです。でも住人にとっては、飾り気のない静かなこの町が居心地いいのでしょうね。

古代劇場の客席裏には、小高い丘が広がっています。丘の上までは急な石段を登らなくてはなりませんが、緑に囲まれた散歩道がとても気持ちよかったです。
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丘の上からは、オランジュの町並みと、遠くヴァントゥー山を見晴らすことができます。
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12月なのに、ぽかぽかとあたたかく、こんなかわいらしい花も咲いていたりして、もう春が来たのかしら?と錯覚しそうです。
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古代劇場を遊び場にしている猫ちゃんも、とっても気持ちよさそうでした。

*****

帰国後、1月初めに「Villa de l'Arc」のYasukoさんからこんな写真が送られてきました。
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12月下旬から寒波がやってきて、1月にはプロヴァンスでは何十年ぶりかという大雪が降ったそうです。1か月でこんなに風景が違ってしまうなんてびっくり!

オランジュのシャンブル・ドット「Villa de l’Arc」
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by AngeBleu | 2010-02-01 21:40 | 南仏プロヴァンス

オランジュのシャンブル・ドット「Villa de l’Arc」

12月の南仏旅行の際、オランジュOrangeに住む日本人のお友達のお宅に遊びに行きました。彼女は2年ほど前からここでシャンブル・ドット(フランス版B&B)を経営しているのです。何度もご招待を受けていながら、なにぶん日本からは遠くてなかなか行くことができなかったのですが、このたびようやく訪ねることができました。

オランジュは、世界遺産にもなっている古代ローマの遺跡で有名な町。そのひとつが、この凱旋門です。
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2000年以上前の姿を今もそのままとどめている、貴重なローマ遺跡です。驚いたことに、お友達のシャンブル・ドットはこの凱旋門のすぐ前にあるんです! フランスで「すぐ前」といってもはあまり信じてはいけない(実際はずいぶん離れていることが多い)のですが……

グーグルマップの衛星写真をご覧ください……本当に「目の前」なんです。
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シャンブル・ドット「Villa de l’Arc」の看板。日本語も書いてあります。

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門を入ると、そこはもう別世界。オリーブ、糸杉、キョウチクトウ、イチジク……南国の木々が生い茂る庭の奥に、いかにも南仏らしい素敵なお屋敷がありました。町なかなのに、まるで田舎の別荘にでもいるような気分に……。そして、12月だというのに、なんでしょう、この明るさ、緑のまぶしさ。「小さな楽園」とでも呼びたくなるような心地よさです。

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レモンの黄色が鮮やか。

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庭では鶏が放し飼いにされています。ちゃんと卵も産んでくれるそうです。朝食にゆで卵をいただきましたが、味が濃くておいしかったですよ。

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シャンブル・ドットの客室はこんな感じです。プロヴァンスの田舎風のかわいらしい部屋。ひとりで使わせていただくのはもったいないくらい広々としていました。もちろん専用のバスルーム付きです。

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夕食は、フランス人のご主人が作ってくださいました。サービス係はお嬢さん。ご主人がこんなにお料理が上手だったなんて知らなかった~。お母様がプロヴァンス出身だそうで、プロヴァンス料理はお得意なのだとか。レストランでは絶対に食べられない、あたたかい家庭料理。本当においしかったです。
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デザートまでしっかり手作りなのがうれしい。
(食べるのと、おしゃべりに夢中で、せっかくのメインの写真を撮り忘れました…)
宿泊客でも希望すれば夕食のサービス(15ユーロ~)をしてくれるので、ここに泊まるならぜひ一度はご主人の手料理を味わってみてください。

庭の花が咲く春から夏にかけては、さらに素敵でしょうね。テラスで食事したり、プールサイドの木陰でお昼寝したり…、気持ちよさそう! 次回はぜひ夏に遊びに行きたいなあと思っています。
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Villa de l’Arc
13 Rond-Point de l'Arc de Triomphe
84100 Orange
Tel: 33(0)4 90 30 72 66
http://www.villaofthearc.com
お問い合わせは、Madame Matsumotoまで、日本語でどうぞ!
国鉄のオランジュ駅からゆっくり歩いて20~30分くらいです。オランジュ駅へはアヴィニョンから電車で15分ほど。パリからの直通TGVも1日2本あります。
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by AngeBleu | 2010-01-30 17:30 | 南仏プロヴァンス

フランスで最も美しい村(7)メネルブ

プロヴァンスのリュベロンにある「フランスで最も美しい村」について書いてきましたが、最後に紹介するのは、メネルブMenerbesです。
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1990年代、世界中にプロヴァンスブームを巻き起こした『南仏プロヴァンスの12か月』。その作者のピーター・メイルの家があることで、メネルブは一躍有名になりました。でもメイルさんはもうここには住んでいません。なんでも彼の家を一目見ようと敷地内まで入り込む観光客があとを絶たなかったそうで、住んでいられなくなったとか。

この村自体は、プロヴァンスブームの前も後も、全然変わっていないような気がします。どんなに観光客が殺到しても、それを利用して商売してやろうなんて考える人はいないようで……。レストランやお土産屋さんは村の入口に数件あるだけ(それもあまりぱっとしない店ばかり)。村の中の一本道を歩いて行けば、ただただ静かな古い家並みが続きます。
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冬ということもあり、観光客はおろか住人の姿を見ることもありませんでした。

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いつ頃のものでしょう? 昔の郵便局の看板の跡が残っていました。

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崩れ落ちるままになっている城壁跡。

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ルネサンス様式の小塔が付いた建物。
よく見れば、手入れの行き届いた美しい家もたくさんあります。

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非常に古く由緒ありそうな邸宅。
ライオン像のところに「私有地」(入るなコラ~)と。

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唯一観光地っぽいものを発見。一見普通の邸宅に「ワインとトリュフの博物館Maison de la Truffe et du Vin」の看板が掲げられ、レストランのメニューが出ていました。「黒トリュフのオムレツ」とか「夏トリュフのトルテリーニ」とか、そそられます(高いけど)。 シーズン中のみの営業なんでしょうね。
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村の入口から続く一本道は、小さな教会のある広場で終わります。ここが村の端っこ。教会横には墓地があり、そこからリュベロンの谷のすばらしい眺めが広がります。
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広大な果樹園に囲まれてぽつんぽつんと建つ農家。このうちのどれかがピーター・メイルの家だったのかな? 長く横たわるリュベロンの山の向こうには、プロヴァンス最高峰のヴァントゥー山。頂には真っ白な雪が見えます。冬枯れのリュベロンもいいものです。

フランスで最も美しい村(1)ゴルド、ルシヨン
フランスで最も美しい村(2)セギュレ
フランスで最も美しい村(3)ゴルド レストラン「レ・ボリー」
フランスで最も美しい村(4)ルシヨン
フランスで最も美しい村(5)アンスイス
フランスで最も美しい村(6)ルールマラン
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by AngeBleu | 2010-01-22 21:28 | 南仏プロヴァンス

フランスで最も美しい村(6)ルールマラン

プロヴァンスにある「フランスで最も美しい村」のひとつ、ルールマランLourmarin。「美しい村」の中には、「なんでここが?」と思うような平凡な村もありますが、ここは正真正銘の美しい村です。田舎にしては洗練された雰囲気もあり、ほかの村にはない特別な空気が流れているように感じます。
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ブドウとオリーブの畑の向こうに見える村。背後のリュベロンのどこか神秘的な山並みも、この村の美しさを引き立てています。
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村から少し離れたところに、15世紀から16世紀にかけて建てられた城が建っています。一度内部に入ったことがありますが、ルネサンス様式の螺旋階段や暖炉、中庭を囲む木造の回廊など、すばらしいものでした。おそらくプロヴァンスで一番美しいルネサンス建築のひとつではないでしょうか。
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街並みは小綺麗だし、行き交う住人も、どう見てもプロヴァンスの田舎の人じゃない。皆、パリのサン・ジェルマン・デ・プレあたりにいてもおかしくないようなハイソな雰囲気をまとっています。どうやら村の家の多くは、裕福なパリジャン、パリジェンヌが週末を過ごす別荘になっているようなのです。
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お店の数も多いですが、観光客向けのお土産屋さんは見あたらず、この村に住む裕福な人々のための高級品の店ばかり。ハイセンスなインテリア雑貨で有名な「Cote Bastide」もありました。

この村のもつ一種独特の美しさは、昔から多くの文学者を惹きつけてきました。ジャン・グルニエは、『孤島』や『地中海の瞑想』の中で、ルールマランへの思いを語り(「見れば一目で恍惚となる」!)、アンリ・ボスコは、ルールマランを舞台にした神秘的な小説(『シルヴィウス』『ズボンをはいたロバ』『少年と川』etc.)を多く残しました。

そして、なんといっても有名なのがアルベール・カミュです。故郷アルジェリアに似た強い日差しに惹かれてか、あるいは師であるジャン・グルニエの影響か、カミュは46歳で亡くなる直前、ルールマランに家を買い、この村の墓地に葬られました。

ところで、昨年の12月にこの村を訪れたちょうどその頃、「サルコジ大統領がカミュのパンテオン移葬を提案している」という新聞記事を目にしました。パンテオンはパリにある国家の英雄を祀る霊廟。文学者では、ユゴー、ゾラなどが埋葬されています。サルコジの提案に対し、カミュの息子は、「体制に反抗を続けた父が政治権力に取り込まれることを懸念」して反対を表明しているとか。一方、今もルールマランに住みお墓を守っている娘さんは、「父が偉人の名に値するのは確か」なので賛成と、きょうだいで意見が違うようです。カミュとは何の関係もない私がいうのもなんですが……彼自身が終の棲家として選んだ太陽の土地から引き離し、パリの冷え冷えとした大理石の中に閉じ込めるなんて、いかにも無粋……という気がしてなりません。
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by AngeBleu | 2010-01-16 21:23 | 南仏プロヴァンス

フランスで最も美しい村(5)アンスイス

先月のフランス出張の際、オフの時間に、「フランスで最も美しい村」のひとつ、アンスイスAnsouisを訪ねました。エクス・アン・プロヴァンスから北へ30km、車で40分ほどのところ、リュベロン山地の南側に位置する小村です。
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前回のブログ記事で、「プロヴァンスの“美しい村”は、同じようなのがいくつもあるので、1日に数か所回ると、どれがどの村だったかわからなくなる」と書きましたが、ここアンスイスは、まさにその「プロヴァンスにいくつもある同じような村」のひとつ(笑)。ゴルド、ルシヨンなどが「美しい村」の看板をフルに利用して有名観光地への道を歩んでいるのに対し、この村は観光客の誘致などにはまったく興味がないようです。レストランは何軒かあるけれど、ホテルはないし、お土産屋さんのたぐいも見あたりません。要するに、昔からの住民が昔ながらの日常を営んでいる、ごくごく普通の田舎の村なのです。

とはいえ、この村には、ひとつとても貴重な文化遺産があります。
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それは、村の一番高いところに構えるアンスイス城。
10世紀頃に要塞として築かれ、その後何度か改築されて現在のルネサンス様式のお城になりました。特筆すべきは、このお城は12世紀以来、領主のサブラン家が所有し、現在に至るまで住み続けてきたこと。中世の領主様の物語が今に息づく、プロヴァンスで最も由緒あるお城なのです。城内の一部とルネサンス式の美しい庭園が一般公開されています。

実は数年前にも一度アンスイス城を訪問しようとしたことがあります。事前に電話で開いていることを確認したにもかかわらず、いざ行ってみたら「午後から出かける用事ができたから今日は閉めるわ」みたいな理由で門前払い……。文化財であると同時に、住まいでもあるわけだから、そんなことも起こるのです。今回の再訪にあたって、開館時間などを調べようとお城のウエブサイトを開いてみたのですが……。なんと、こんな画面が出てきて驚きました。
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“1000年の長い歴史が財政上の理由で終わりを告げました……誠に遺憾ながら、サブラン・ポントヴェス家は、アンスゥイス城が売却されたことをお知らせいたします”

フランス革命もふたつの世界大戦も生き延びてきた城が、平和なこの現代に「財政上の理由で」命を絶たれるとは……。ご先祖様から受け継ぎ大切に修復を続けてきた城を売らなければならなかった最後の城主はどれほどつらかったことでしょう。城が売却された2007年当時のニュース記事など斜め読みしてみると、最後の城主であったジェロー・ド・サブランの兄弟姉妹間で遺産相続を巡って長年の不和があったようです。ジェロー・ド・サブランは、現在、妻とともにアンスゥイス村の中のつつましい家に暮らしているのだとか。彼らにとって一番の気がかりは、城の新しい所有者が、城の姿を変えることなく、今後も一般公開を続けてくれるかどうかということだそうです。

アンスイスの観光案内所のサイトによると、城は現在、新しい所有者が自らの住まいとすべく改築中とのことですが、幸いなことにまったく公開していないわけでなく、月に数回、見学日がもうけられているようです。
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中世の要塞だった頃の面影が残る城の入口付近。私が行った日は見学日ではなかったので、門はかたく閉ざされていました。

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お城の前の広場から、広大なリュベロンの大地が見渡せます。家々の煙突から暖炉の煙がたちのぼり、なんとも牧歌的な風景です。冒頭で「ごくごく普通の田舎の村」と書きましたが、それこそがこの村の魅力。観光地化していないありのままのプロヴァンスに出会うことができる場所なのです。アンスイス城の改装工事が終わり、本格的に一般公開される日が来たら、またぜひ訪れてみたいと思いました。

※「Ansouis」の読み方について。フランス語ではふつう最後の子音を発音しませんが、現地の人はプロヴァンス風に最後の「s」を発音して「アンスゥイス」と言っています。同じような地名の例に「ジゴンダスGigondas」「ミラマスMiramas」、コート・ダジュールの「ビオットBiot」などがあります。
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by AngeBleu | 2010-01-10 15:19 | 南仏プロヴァンス

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