Trans Europe Express


フランス、ドイツなどヨーロッパの旅の話題を中心に、映画、音楽、ダンス、アート鑑賞記録も。
by AngeBleu
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2010年のクリスマスイブ

12月24日に休みが取れるのは数年ぶり。同じくお休みだったTくんと、今年最後のお出かけをしました。
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まずは、上野の国立西洋美術館で開催中の「デューラー版画展」へ。メルボルン国立ヴィクトリア美術館のコレクションから105点、国立西洋美術館のコレクションから49点。デューラーの版画作品だけで構成された贅沢な展覧会です。平日だからか、版画ばかりという地味な企画のせいか、人影はまばら。ゆっくり見られてよかったです。「聖母伝」や「受難伝」など宗教画のシリーズもおもしろかったのですが、なんといってもすばらしいのは最後のほうに並んでいた、「メレンコリアI」「書斎の聖ヒエロニムス」「騎士と死と悪魔」の3大傑作。美術書の図版などでおなじみの作品ですが、実物を見るのは初めて。正直言ってこれほどすごいとは思っていなかった。超絶技巧はもちろんだけど、画面から発せられる謎、神秘……、意味はほとんどわからないのに、引き寄せられずにはいられない何ものかがあります。この3点、国立西洋美術館のコレクションだとは知りませんでした(あと、「メレンコリアⅡ」「メレンコリアⅢ」って見たことないなあ?と思っていた……)。
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美術館の庭にはブールデルとロダンの彫刻が並び、周りの木立もどこかヨーロッパ風で、パリの美術館に来たような気分になります。
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美術館内のレストラン「すいれん」は、大きなガラスの向こうに見える中庭が美しく落ち着ける場所。企画展に合わせたメニューなど、料理もなかなか凝っているんです。今回は、デューラー展に合わせた特別メニュー。ソーセージ5種類の盛り合わせとモーゼルワイン。ワインはフルーティーな甘口でとてもおいしかったけれど、グラス1杯で我慢。このあと、美術館の向かい側の文化会館でコンサートがあるからです。
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19時からは、コンスタンチン・リフシッツのピアノ・リサイタル。演目は、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」です。奇しくも今日はオール・ドイツ・プログラムとなりました(デューラー→ソーセージ→バッハ)。
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ゴルトベルク変奏曲ってこんなにエネルギッシュで空間的に大きな曲だったのかと思うほど、パワーにあふれた演奏でした。最後の環が閉じられるように冒頭のアリアに戻ったときは、宇宙の生成の秘密に触れた気分になりました。クリスマスイブにふさわしいすばらしい贈り物でした。リフシッツさんについての予備知識はまったくなかったのですが、この方、現代最高のバッハ弾きとされるピアニストだそうです。18歳のときにゴルドベルク変奏曲を録音して以来、継続的にバッハに取り組んでおられるようです。ピアノ独奏の『音楽の捧げもの』など、すごくおもしろそう。ぜひ聴いてみたいです。
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by AngeBleu | 2010-12-26 22:03 | おさんぽ日記

SCOT『リア王』@吉祥寺シアター(12月20日)

鈴木忠志率いる劇団SCOTによる『リア王(4カ国語版)』を観劇。

重厚で濃密ですばらしかったです。役者たちが静かに舞台上に現れた瞬間から鳥肌たちっぱなしでした。まず、絵画の中から抜け出したような豪華な衣装。古代朝鮮の王朝風だったり、中世フランドルの豪商風だったり(服飾史に詳しくないので適当に言ってます)、皆それぞれ国も時代も異なるバラバラな衣装を身につけているのに、不思議に全体として調和しているのです。まさに芸術品。衣装ばかり褒めていますが、もちろんそれをまとう身体の存在感があってこそ、すばらしさが引き立つのです。

4カ国語上演と聞いて、観る前は「?」でしたが、これがまたおもしろい。リア王はドイツ語、長女は英語、次女は韓国語、末娘は日本語……と、国籍の異なる役者たちがそれぞれの母語で台詞を言っているのですが、全く違和感がありません。シェイクスピアの言葉が、時代も場所も超えた普遍的なものだからでしょう。

富山県の利賀村を本拠地とし、東京公演はめったにないSCOT。もう1演目の『ディオニュソス』は残念ながらチケット完売のため観ることができませんでした。しかし来年以降も毎年12月に吉祥寺シアターで定期公演をすることが決まっているそうです。来年の公演が今から楽しみです。
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by AngeBleu | 2010-12-23 22:50 | 演劇

東京バレエ団『M』(12月18日)

ベジャールが三島由紀夫の作品と人生に想を得て創作した東京バレエ団オリジナル作品『M』が5年ぶりに再演されました。実は私はこの作品を観るのは初めて。ベジャール、ミシマ、どちらも苦手なもので、避けていたんですよね……。しかし、今回は、初演で“IV(シ)”を踊った小林十市さんが7年ぶりに一度限りのダンサー復帰を果たすと聞き、観に行かずにはいられなくなりました。

『くるみ割り人形』での猫のフェリックスの軽々とした跳躍、『バレエ・フォー・ライフ』のギラギラエロスな世界の中で際だつ透明感あふれる踊り。小林さんの舞台を観た経験は数えるほどしかありませんが、その姿は鮮やかに心に焼き付いています。そして、今回の『M』。また新しい小林さんの姿が胸に刻みつけられました。東京バレエ団のプリンシパル揃い踏みの舞台だったのに、気が付けば小林さんしか見ていない……。なんと言えばいいのでしょう? 踊り進むにつれて、年齢も性別も超えた存在になっていくようなのです……。まさに「シ(死)」そのもの。小林さんの復帰がこの舞台(18日と19日のたった2日間)限りなのはとても残念ですが、この役を演じきってダンサー人生を終えることができたのは彼にとって幸せなことではないでしょうか。そしてそれを見ることができた観客にとっても……。

作品のほうは、三島由起夫論というより、三島をとおしてベジャール自身の、美と永遠なるものへの憧れを表現したもの。まったくエロティックでない日本人ダンサーの体が醸し出す静謐な美の世界はベジャール作品の中でも異色で、私には好もしく思われました。

さて、三島由紀夫について。没後40周年と聞いても何の感慨もわかなかった私ですが、『M』を観たらさすがにさまざまに思いをはせずにいられません。女性嫌悪の通奏低音、肉体改造、楯の会……などなど、生理的にイヤだな~と思える部分は多々あるものの、実は憎みきれない人でもあります。春日井建の処女歌集の序文や、紅顔の美少年との切腹ごっこのエピソード、そのほか、多くの愛人たちが暴露したやさしく気弱な面などを知るにつけ、いとおしさが増します。もちろん小説のおもしろさもピカイチ。今、部屋の本棚にたまたまあった短編集、『殉教』を読んでいますが、本当にうっとりするほどの美しさ、巧みさ。まだ読んでいないものを含めて、いろいろな作品を読み返してみたいです。
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by AngeBleu | 2010-12-20 23:05 | バレエ

ストラスブールのマルシェ・ド・ノエル

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今年もあと半月を残すのみ。12月に入っても暖かい日が続いていたので、もうすぐクリスマスという実感がわかないのですが……。少しでも気分を盛り上げようと、ストラスブールのマルシェ・ド・ノエル(クリスマス市)に行ってきました。

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といっても、ここはフランスではなく、東京の国際フォーラム。規模は小さいものの、本場アルザスからやってきた小屋が建ち並び、あたたかなノエルの雰囲気がいっぱいです。

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ストラスブール観光局の小屋。アルザス地方のシンボル、コウノトリのぬいぐるみを売っています。甥っ子へのプレゼントにひとつ購入。

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アルザスワインのお店。クレマン・ダルザス、フォワグラと合わせて飲みたいゲヴュルツトラミネールなどなど、クリスマス用に欲しいワインが揃っています。クリスマス限定で造られるオレンジの香りのクリスマスビールも。

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アルザス雑貨のお店も充実していました。
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レトロな雰囲気のスノードーム。
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美しい木製の窓飾り。クリスマス装飾の種類はだいたいドイツと同じですが、アルザスのものは素朴でありながらどこかフランス風に洗練されていておしゃれですね。

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アルザス料理の屋台もありました。タルト・フランベにシュークルート、キッシュ……おいしそう! でも、並んでいる人の数のわりにテーブルの数が少なく、落ち着いて食べられそうになかったのであきらめました。スタンディングでいいのでもう少しテーブルが多ければいいのですけど……。

アルザスへの旅情をかきたてられるマルシェ・ド・ノエル。クリスマス準備のお買い物は、ここに来れば完璧かも? 12月25日まで開催です。
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by AngeBleu | 2010-12-16 00:23 | おさんぽ日記

初冬の新宿御苑(12月11日)

12月に入ってからも、ぽかぽかと暖かな日が続いています。またまた新宿御苑にふらりと出かけてきました。
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プラタナスの葉はこの2週間ですっかり落ちてしまいました。あんなに厚く積もっていた枯葉も今は跡形もなく……。

Les feuilles mortes se ramassent a la pelle
Les souvenirs et les regrets aussi
Et le vent du nord les emportent
Dans la nuit froide de l’oubli…

枯葉がシャベルでかき集められている
思い出も後悔も一緒に
そして北風が
忘却の冷たい夜の彼方へ運び去る…

こんな古いシャンソンのフレーズが一瞬頭に浮かびましたが、あまりにもお天気がいいので、センチな気分は長続きしません。
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ほどよい傾斜とふかふか具合が最高の芝生に寝転んでいると、なんとも気持ちよく、思わず30分ほどうたた寝をしてしまいました。目を開けると、真っ青な空。あまりにも青くて非現実的な気がするほど。

紅葉の盛りも過ぎ、公園の木々は急速に冬支度を始めているようです。
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でも、まだところどころに、息をのむような美しい紅葉が残っていました。
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by AngeBleu | 2010-12-12 20:22 | おさんぽ日記

晩秋の新宿御苑(11月27日)

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よく晴れた11月最後の週末、Tくんとランチ&ストレッチをしに、新宿御苑に行ってきました。

まずは、丸井本館1階のパン屋さん「Le Petit Mec」で買い出し。東京には、普通の値段(これ大事)でおいしいパン屋さんがあまりないような気がしますが、ここは気に入ってよく買っています。特にサンドイッチ系にほかの店では見つからないような凝ったものが多いです。この日買ったのは、塩漬け豚のサンドと、珍しいシュークルートのパン。特にシュークルートのパンは、ぎっしりと詰まった酢漬けキャベツの酸味がパンに合って、とてもおいしかったです。
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フランス庭園のプラタナス並木の落ち葉の絨毯も、2週間前と比べてずいぶん厚くなりました。踏みしめて歩くのが楽しくて、何回も行ったり来たりしてしまいました。この並木道の横にある芝生が、中央の芝生に比べて人が来ないせいか、ふわふわに柔らかく、ストレッチに最適なのです。……が、腰痛がひどくてあまりできなかった(笑)
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バラ園の花もまだまだ花盛り。

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つぼみもたくさん残っています。

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銀杏の葉が見事に色づいていました。遠くまで紅葉狩りに出かけなくても、都会の真ん中にすばらしい紅葉が楽しめる場所があるのです。
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by AngeBleu | 2010-12-08 22:35 | おさんぽ日記

高屋修洋画展「南仏プロヴァンスの輝き」

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プロヴァンス在住の画家、高屋修氏が個展開催のため来日中です。高屋氏は、マザンのシャンブル・ドット「スカラベ」のご主人。前回泊めていただいたのは3年前の夏だったでしょうか。久々にお会いできるのを楽しみに、プランタン銀座での展覧会にお邪魔しました。

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一番惹かれたのが右の絵。即興的にも見えるタッチの、リズミカルな心地よさを感じる風景です。『モンブラン・レ・バン』というタイトルに、どこのことだろう?と首をかしげていると、高屋氏の奥様、信子さんが、ヴァントゥー山の北側にある温泉保養地だと教えてくれました。ここに最近豪華なスパ施設ができたそうで、ラベンダーのオイルを使ったボディケアが最高なのだとか。どおりで信子さん、なんだかお肌が若返ったような!? 「来年の夏にぜひ一緒に行きましょう!」と言ってくださいました。楽しみ!! ちなみにこの「モンブラン」は、「Montblanc(白い山)」ではなく、「Montbrun(褐色の山)」。「レ・バン」は「les Bain(温泉)」です。

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こちらの絵の並びもいい感じですね。近代美術館の一角のよう。

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よくモデルさんが見つかったなあと思う、『アルルの女』。左側のパステルの花の絵も好きです。

東京展は終わってしまいましたが、12月6日から大阪の「茶屋町画廊」で展覧会が始まります。関西にお住まいの方はぜひお出かけください。

2010年12月6日(月)~12月11日(土)
南仏プロヴァンスの輝き 高屋修 洋画展
大阪・梅田 茶屋町画廊→HP
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by AngeBleu | 2010-12-04 01:17 | 美術・アート

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