2008年 12月 09日
ベルリンの旅 '08 12月(4)オストクロイツ駅
オストクロイツ駅は、Sバーンの東西線と環状線が立体交差する駅だ。
東西統一から20年経った現在、私のような素人目には、どこが旧東ベルリンで、どこが旧西ベルリンなのか、ほとんど見分けがつかなくなっている。しかし、この駅に来て、ここが“東”であることに気付かない人はいないだろう。古めかしい書体の看板、線路際にそびえる給水塔。駅に降り立ったとたん、あたりの景色がモノクロームに変わったような気がした。
この日は朝から曇っていたが、この駅にいる間、雪がひとしきり強く降った。晴れた日ではなく、こんな寒々とした空の日にこの駅を訪れることができてよかったと思う。
上のプラットホームで、電車を待つ人々。テオ・アンゲロプロスの映画のワンシーンのようだ。
駅のホームでリンゴを売っているのも珍しい。日本のに似た紅くて大きめのリンゴだった。
この駅では現在、大規模な改築計画が進められているそうだ。この趣ある駅の姿が見られるのも、あと数年ということになる。東西統一以来、消えてしまった“東”の風景はどれくらいあるのだろう。そしてこれからも・・・・