2009年 11月 26日
孤高の宝石、ウリヤーナ・ロパートキナ
3年前の「ロパートキナ・ガラ」を観て以来、崇高とでもいいたくなるようなロパートキナの姿が今も心に焼き付いています。(この年も『白鳥』のチケットを取っていたのですが、急な出張で泣く泣く手放したのです)・・・・・・ガラの演目は、たしか『パキータ』『ライモンダ』『ダイヤモンド』でした。最後の『ダイヤモンド』がすごかった。『ダイヤモンド』は、バランシンの『ジュエルズ』の第3部で、バレエコンサートでよく上演される作品ですが、一度もおもしろいと思ったことがありませんでした。ガルニエ宮でパリ・オペラ座バレエの『ジュエルズ』全幕を観たときも、たしかにとてもきれいだけど(特に衣装はクリスチャン・ラクロワだし・・・・・・)、たいしておもしろくないなあ(これで50ユーロって高いわあ)なんて思っていました。
しかし、ロパートキナの『ダイヤモンド』は、今まで観たダイヤモンドとは違いました。同じ音楽、同じ振付・・・・・・なのにまったく違う。なんなんでしょう、これは!? 今までは模造ダイヤしか見てなかったんだと思いました(パリ・オペラ座の皆さん、ごめんなさい。ロパートキナが素晴らしすぎたのです)。ロパートキナは、単に華やかでキラキラと輝いているだけではなく、宝石の女王としての気品をもち、一目見るだけでこちらの心まで研ぎ澄まされるような、本物のダイヤモンドでした。「呪いのダイヤ」というものがあるそうですが、王家から王家へ受け継がれてきた伝説の石ってこんな感じなのかも? そんな孤高の宝石、ロパートキナにいよいよ明日会えると思うと、今から震えるほど楽しみなのです。
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