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田中悦子展「ベルリンに還る」(3月12日~5月8日)

ベルリン・プレンツラウアーベルクのギャラリー「アトリエ悦子」で開催される、友人でベルリン在住の画家、田中悦子さんの個展のご案内です。
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田中悦子展 "Zurück nach Berlin~ベルリンに還る"
2010年3月12日~5月8日
Atelier Etsko
Immanuelkirchstrasse 15 , 10405 Berlin-Prenzlauer Berg
月~土 13:00~20:00

3月12日(金)19:00からのオープニングパーティーでは、ミチコ・イイヨシさんによるヴァイオリン演奏会があります。お近くにお住まいの方は、ぜひ足をお運びください。

田中悦子さんに聞く
オープニングに先立って、田中悦子さんに今回の展覧会についてお聞きしました。

―半年ほど日本に帰国しておられ、2月にベルリンに戻ってこられたばかりだそうですね。ベルリンでの個展も久しぶりです。「ベルリンに還る」というタイトルにはどんな思いが込められているのでしょうか。
悦子 私が「ベルリンに帰ってきた」という意味もあるけれど、「絵画の原点に還る」という意味あいが大きいです。

―ベルリンが、悦子さんの絵画の原点なのですか?
悦子 そもそも私がベルリンに来たのは、20年前に東京で見たフランク・ディルヘンという作家の作品に衝撃をうけたことがきっかけです。私より2歳上の画家で、私と同じようにミケランジェロの勉強から始め、制作方法も同じで、イエス・キリストをテーマに描いていました。何か運命的なものを感じました。あの絵を見た時は金縛りにあったように動けなくなりましたよ。ポロポロ涙が出たほど。こういう絵を描く人がベルリンにいるなら、絶対にベルリンに行く、ベルリンで制作したい、勝負したいと思って、ベルリンに来ました。それが1998年のこと。でも、ここ5年ぐらいは日常の風景をスケッチしたものを絵にしてきたので、このあたりで、ベルリンに来るきっかけになった絵画の原点に戻って制作したいと思ったのです。

―具体的にはどのような絵画でしょうか。
悦子 イエスの生涯を描くこと。それは、私の幼年期の記憶にもつながるものでもあります。今回の個展では原点に還るという気持ちも込めて、10年以上前の作品も多く展示します。そのほか近作が約10点。ベルリン入りしてからここ3週間に描いた作品3点もあります。

―3週間で3点も描いたのですか? すごいですね。
悦子 今も新作を制作中です。でも油が乾かないと出せないから、今回の展示は無理でしょうね(笑)

―制作と展示準備でお忙しいところ、どうもありがとうございました。
by AngeBleu | 2010-03-11 00:41 | 美術・アート