Trans Europe Express


フランス、ドイツなどヨーロッパの旅の話題を中心に、映画、音楽、ダンス、アート鑑賞記録も。
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『こうのとり、たちずさんで』

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『こうのとり、たちずさんで』の冒頭で、国境警備隊の大佐が、テレビレポーターの主人公アレクサンドロスを国境線に案内する場面があります。橋の向こう側には、銃を構えた隣国の兵士。国境を示す1本の線の上で、大佐は、飛びたとうとするこうのとりのように片足をあげて、言います。
「飛んで異国に行けるか、あるいは死か、それが国境だ」

この映画のフランス語の題名はなんだったけ、と調べてみると、「Le pas suspendu de la cigogne」でした。「こうのとりの宙吊りになった歩み」、「こうのとりの中断された歩み」という意味です。これを「こうのとり、たちずさんで」と訳した人はすごいですね。「たちずさむ」という言葉を、ほかで聞いたことがないので、このタイトルを考えた人が作った造語なのでしょう。「たちつくして」や「たちすくんで」のほうが普通で自然な日本語だと思います。でも、あえて「たちずさんで」という、違和感のある言葉を使うことで、国境を前にした人々の「生か、死か」という途方もない恐怖、そして、静止した体の中に秘められた「それでも飛び立ちたい」という強いエネルギーを表現したかったのでしょう。

ところで、フランス語タイトルをネットで調べているときに、フランス版ポスター画像を見つけたのですが……。「こ、これは……」と思わず絶句。
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こんなシーンなかったし!!
もはや、アレクサンドロス、「たちずさんで」ないし!!
写真があるということは、このシーンも一応撮影されたのでしょうか。
物語の傍観者にすぎなかったアレクサンドロス、そして彼と同じ立ち位置にいる観客もまた、飛び越えるべき国境を持つ一羽のこうのとりであることに気づかせてくれる、非常におもしろい絵だとは思いますが……。
でも、なぜに真っ裸?(笑)
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by AngeBleu | 2010-04-05 21:24 | 映画

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