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サン・トロペで「トロペジエンヌ」を

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ニースから車で約2時間、コート・ダジュールで最も美しい港町、サン・トロペにやってきました。

まだ6月初旬だというのに、週末のサン・トロペは早くもバカンス気分。どの通りも人、人、人……。皆どこか浮き足だってそわそわしている感じ。この雰囲気は、サン・トロペ独特のものです。
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港に並ぶ豪華クルーザーと、それを憧れの目で眺める人々……という、いつものサン・トロペの風景。
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港に面した真っ赤なカフェ「セヌキエ」。1970年代にはサン・トロペに別荘をもつスターたちのたまり場だった場所です。最近ではスターの姿を見かけることは少なくなったそうですが、それでもこの賑わい。

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20世紀初めまで、名もない小さな漁村だったサン・トロペ。そのひなびた美しさに惹かれて、ポール・シニャックら多くの画家たちが住み着き、海辺や港の風景を描きました。スノッブなリゾート地と化した今も、パステルカラーの建物、青い空、まぶしい太陽は変わることなく画家たちの絵心を刺激するようです。港の通りには絵を売る露店がずらりと並んでいます。
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サン・トロペといえば、ブリジット・バルドー。コート・ダジュールの片田舎にすぎなかったサン・トロペを一躍おしゃれなリゾート地に変貌させたのがこの女性。マリリン・モンローと並ぶセックス・シンボルB.B.の伝説は、サン・トロペを舞台にした映画『素直な悪女』(1956)から始まりました。私はテレビで一度観ただけで、内容はあまり覚えていないけど……ラストの、もてあますエネルギーを爆発させたようなB.B.の踊りは印象に残っています。あと、それをなすすべもなくオロオロと見守る夫(ジャン・ルイ・トランティニャン)の情けない男ぶりが妙にツボでした(笑)。

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ピンクやオレンジ色の壁が陽光に映える旧市街は、ほかのコート・ダジュールの町と同じだけど、どこか洗練された感じ。

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リス広場Place de Lice近くの細い通りに、行列のできるパン屋さんがあります。ほとんどのお客さんが買っていくのがこれ。
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サン・トロペ名物「トロペジエンヌ」。実は今回サン・トロペに来たのも、これを食べたかったから♪ このお菓子の名付け親は、なんとブリジット・バルドーなのだそうです。ポーランド出身のパン職人が故郷をなつかしんで作ったケーキを、『素直な悪女』のロケに来ていたバルドーが気に入り、「トロペジエンヌ」という名前を提案したのだとか。
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直径40センチほどのホールを少しずつ切り分けて売ってくれます。1ピース2.30ユーロでした。見かけはとてもシンプルな、単なるクリームをはさんだパン。でも、ほどよいかたさのブリオッシュと上にのったあられ糖の甘さ、そしてたっぷりのカスタードクリームのバランスが絶妙で、なんともいえないおいしさです。1ピースでもかなりのボリュームですが、ぺろりと食べてしまいました。一緒に来たニースに住む友人も「ニースのパン屋さんでも売っているけど、こんなにおいしいのは食べたことがない」と感動していました。

La Tarte Tropezienne
36 rue Georges Clémenceau 83990 Saint Tropez
by AngeBleu | 2011-07-25 22:47 | フランスところどころ